ヴィリニュス



【世界遺産】ヴィリニュス市内 (Vilnius)、「城郭都市ヴィリニュス」(100名城)

煉瓦色の町並みが周囲の森に映える、リトアニアの首都ヴィリニュス。石畳の細い道が迷路のように入り組んだ旧市街には、ゴシック、ルネサンス、バロックなど様々な様式の歴史的建造物が残され、ヴィリニュスの歴史地区として1994年、世界遺産に登録されました。
ヴィリニュスは14世紀にリトアニア大公国の首都となり、東西交易の中継地として発展。16世紀には最盛期を迎えます。しかし、その後はロシア、フランス、ドイツなどの大国に翻弄され続け、1990年のリトアニア独立によって首都の地位を取り戻しました。旧市街の中心に建つ大聖堂は、13世紀半ばにリトアニアがキリスト教を受け入れた際に建てられ、18世紀にギリシャ神殿を思わせる現在の姿に大改築されました。前に建つ鐘楼は高さ53m。基礎部分には13世紀の城壁の一部が使われています。「夜明けの門」は現存する唯一の城門。内部には礼拝堂があり、聖母の肖像は奇跡を起こすといわれ篤い信仰を集めています。バロック様式の聖ペテロ・パウロ教会は17世紀の建造。聖書や神話にちなむ2000以上の漆喰彫刻が内部を埋め尽くし、差し込む光によって表情が変化する彫刻群は圧巻です。
かつて威容を誇ったゲディミナス城跡へケーブルカーで上れば、ロシアの破壊から免れたゲディミナス塔が残り、深い森に抱かれた旧市街が一望のもと。煉瓦色の甍の下には、大国の支配や戦禍をくぐり抜けてきた、ヴィリニュスの波乱の歴史が息づいています。

ヴィリニュス大聖堂
聖ペテロ&パウロ教会
夜明けの門



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