ミュンヘン テアティーナ教会



テアティーナ教会は、ミュンヘンでもっとも美しいバロック建築といわれるバジリカ教会です。後継者を待望いていたバイエルン選帝侯フェルディナント・マリア(Ferdinand Maria)と皇妃アデレートは、1662年にのちのマクシミリアン2世エマヌエルとなる皇太子が誕生すると、感謝をこめてテアティーナ教会を建設しました。温かみのある黄色い外観と 豪華なロココ調のファサード、ふたつの時計塔とドーム屋根が特徴のランドマークです。
テアティーナ教会の建設は、イタリア・ローマのサン・アンドレア・デラ・バレ教会(Chiesa di S. Andrea della Valle)をモデルとして、皇太子マックス・エマヌエル(のちのマクシミリアン2世エマヌエル)が誕生した翌年の1663年に始まりました。
建築家にはイタリアからアゴスティーノ・バレーリが選任され、6年後の1690年にスイスのエンリコ・ズッカーリがドーム屋根と2本の塔を増築しました。
テアティーナ教会の両脇に建つ2本の塔は地上66メートル、ドームは高さ71メートルあり、完成するとミュンヘン市域にドーム屋根ブームを起こす火付け役となりました。細密で優美な彫刻が美しいロココ調のファサードもテアティーナ教会の外観を飾る特徴のひとつですが、完成したのはずっと後で1768年のことです。


   

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