アウグスブルク 市庁舎



アウクスブルクの市庁舎は、ドイツの市庁舎としては珍しいルネッサンス様式。
アウクスブルクの建築家エリアス・ホルの設計で、1615~1620年にかけて建設されたこの市庁舎は、「ドイツ・ルネッサンスの最高傑作」とも称される重要な建物です。
白壁のファサードの上部には、帝国都市だったことを示す双頭の鷲が描かれ、最上部にはアウクスブルクの紋章にも使われている松ぼっくりが載っています。
松ぼっくりはもともとローマ人がよく使っていたシンボルで、市庁舎のファサードは、アウクスブルクの2000年の歴史とかつての帝国都市の誇りを象徴しているといえるでしょう。

『黄金の間』(Goldener Saal)
面積は552m²あり、天井の高さは14メートルあるという。天井部分の格子は、建築家のヴォルフガング・エブナー(Wolfgang Ebner)によって製作され、金で覆われたクルミの木材を使用している。この格子天井は、第二次世界大戦で破壊されるまで、建物の屋根の梁から27本の鎖で吊るされていたという。
天井画と壁画は、ヨハン・マティアス・ケーガー(Johann Matthias Kager)によるものだ。壁を彩る絵画には、数々の王侯貴族から、市庁舎の建設に携わった建築家などの姿も見られる。アウグスブルクで活躍し、ミュンヘンのアルテ・ピナコテークにも数々の名作を残す画家ハンスロッテン・ハンマー(Hans Rottenhammer)による作品も収められている。


     

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