ストラスブール



【世界遺産】ストラスブールのグランディルとノイシュタット
(Strasbourg, Grande-Île and Neustadt)

ワインで知られるフランス中東部のアルザス地方。その中心都市ストラスブールはローマ人によって町の礎が築かれ、ライン川の支流イル川に臨む交通の要衝として古くから発展。領有権をめぐってドイツとたびたび争った歴史があり、建築や文化などドイツの薫りを感じさせます。1988年に世界遺産登録されていたグラン・ディル(旧市街)に加え、2017年にノイシュタット(新市街)が登録拡大され、市の全域が世界遺産という世界でも稀な都市になりました。
グラン・ディルでひときわ目立つ高さ142mの尖塔は、1176年から260余年をかけて建設されたゴシック建築のノートルダム大聖堂。ゲーテが絶賛したという見事な彫刻に覆われています。プティット・フランスはイル川にアルザス伝統の木組みの家々が影を落とす、16~17世紀の古い町並みが保存された地区。河畔から遊覧船に乗れば、ストラスブール数百年の歴史を遡る時間旅行が楽しめます。ノイシュタットはアルザス地方がドイツ領だった1870~1918年に造られた新市街。広い直線道路、ネオゴシック様式の教会やドイツ風の建造物、オブセルヴァトワール通りの機能的で美しい住宅街など、グラン・ディルとは異なった開放的な佇まいを見せてくれます。
フランスとドイツの和解のシンボルとしてノイシュタットに建てられた、ガラス張りのヨーロッパ宮にはEU本会議場が置かれ、アルザスの世界遺産都市は統一ヨーロッパのシンボル的存在となっています。

ノートルダム大聖堂
クリスマスマーケット


 

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