所在地:長野県小県郡青木村当郷 アクセス:上田交通別所線別所温泉駅〜タクシー 正式名称:大法寺三重塔(だいほうじ さんじゅうのとう) 国宝番号(指定日付):107号(昭和28年3月31日) 見返りの塔名付けられたこの塔は、その美しさから思わず振り返るの意から付けられたと思われる.その美しさの由縁は、初重が特に大きい事にある.こうすると落ち着いた感じになる独特の工法で、奈良の興福寺三重塔にその類例を見るだけの独特の工法で、創建は正慶二年(1333)頃、鎌倉から南北朝時代へ移る過渡の時期.大阪四天王寺大工四郎某ほか小番匠七人の作という.塩田平を臨む高台にあり周囲の緑と調和して建っている. 昭和二十七年法律改訂で国宝に指定された. 三重の屋根の曲線が、ちょうど空に舞っている鳥の羽根のように、軽くのびのびとしています。しかも塔全体としては、どっしりとしていて、天高くそびえている、いかにも上品で尊い感じを与えています。よくみると、この塔は一階、二階、三階と上にいくにしたがって、塔の幅が小さくなっていることに気づくでしょう。だんだん幅がせまくなっていく割合を「逓減率」と呼んでいます。時代の古い塔は、この逓減率が大きく、新しいほど小さくなるのがふつうです。しかし、どの階も屋根を大きくはり出さねばなりません。そのために柱の上に組物というものがあり大法寺三重塔の組物は、一階は「二手先」という組み方ですが、二、三階は「三手先」という組み方をして、一階の屋根よりも、二、三階の屋根のほうがもっと外へ出るようにしてあります。塔の組物は全部「三手先」にするのが普通なのに、この塔では一階を「二手先」にしています。柱と柱はすべて長押という横材によって結ばれている点、二、三階に勾欄がある点、各階の扉が、表面が板だけの板扉である点など、みな「和様」という建築のつくり方の特徴です。塔の屋根は「檜皮葺」といって、檜の皮でふいてある最高級のふき方です。この「檜皮葺」のきめ細かいしっとりとした感じは、屋根の上品な「反り」(カーブ)の曲線とともに、いっそう塔の美しさを高めています。三階の扉の上部を注意すると、板壁のところに白い色が残っているのがわかるでしょう。この塔がつくられた当時は、塔全体が朱色(所によっては緑色)にぬられていたのですが、その下にのった「胡粉」と呼ばれる塗料が残っているのです。つくられた当時は、朱や緑の色もあざやかな美しい塔であったことでしょう。この白いところはその面影を伝える重要な場所であります。(別所温泉観光協会HPより) 私的満足度「★★」:さすがは見返りの塔です。風雪に耐えてきた感じが素晴らしいです。駅から歩くとつらいのでタクシーしかないですねここは。 |