イスタンブール大学



バヤジット・ジャーミィの目の前にある美しい門構えが印象的なのがイスタンブール大学です。
この大学の起源は、なんと西暦425年にまで遡ります。当時、東ローマ帝国の皇帝テオドシウス2世がコンスタンティノープル大学を開設し、医学、天文学、哲学、法学といった学問を学ぶ場として運営されていました。1200年頃の十字軍遠征のときに衰退しますが、それでもコンスタンティノープルの学問の場として帝国が消滅するまで機能し続けたのです。
1453年のコンスタンティノープル陥落とともに廃校となりますが、メフメト2世がこの場所にメドレセ(神学校)を設置したため、再び教育機関の場として蘇りました。
美しい正門も見ごたえがありますが、キャンパス内にある塔にも注目してみてください。この塔は、いまでは夜のライトアップの色に応じて翌日の天気を知らせるベヤズット塔として知られていますが、元は1749年に市内の火事を見張るための塔として建設されたものなのです。建設当初は木造の塔でしたが、マフムト2世の時代に宮廷に仕えていた建築家バルヤン一族によって現在のような石造りの塔に改修されました。


 

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