このモスクは、18世紀にオスマン帝国第26代目のスルタンとして君臨していたムスタファ3世の命により建設されました。当時の帝国の軍事制度や国家体制が西欧諸国に比べて遅れをとっていると気づいていたムスタファ3世は、帝国の近代化を進めていくと同時に、コンスタンティノープルを攻略したメフメト2世が建てたファーティフ・ジャーミィを修繕したり、イェニカプ周辺の海岸沿いに新しい地区を造ったりと帝国内の建築や土地開拓にも熱心でした。 ラーレリ・ジャーミィは、ムスタファ3世が当時流行していた西欧のバロック様式を従来のオスマン建築に取り入れて造らせたもので、イスラム寺院に西洋の要素を感じ取ることができる美しい仕上がりになっています。