スペイン、グラナダ最古の街並みが残るアルバイシン地区は、アルハンブラ宮殿からダロ川を挟んだ対岸に位置するエリアです。
城塞都市として発展し、かつてはアラブ人の居住区でした。街は、細い路地が迷路のように入り組んでおり、これは敵の侵入に備えたイスラムの都市づくりの名残ともいえます。路地に密集する建物の壁は白く塗られており、日光を反射し、室内の温度の上昇を防ぐ役割を果たしています。
アルバイシン地区では、白い壁に囲まれ、果樹園を含む緑の中庭を持つ家屋を「カルメン」と呼んでいます。スペインで、ごく一般的な女性の名前「カルメン」は、この中庭に由来しています。
アルバイシン地区の中央にあるサン・ニコラス教会の展望台からは、アルハンブラ宮殿の全景を見ることができます。特に夕日に染まり、赤く輝く、アルハンブラ宮殿の美しさは圧巻です。アルハンブラの名が示す通り、まさに「赤い城」となります。そして、日が沈む頃には、宮殿はライトアップされ、日中とはまた違う姿を見せてくれます。
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