ポルトガル オビドス



オビドスには複雑な歴史があります。城の歴史は紀元前に遡りますが、エリア一体は支配者たちがころころと変わってきたのです。ポルトガル独立時にイスラム教徒に占領されていたオビドスを、初代ポルトガル国王、アフォンソ・エンリケスが奪還。その後、1282年に6代目のポルトガル国王・ディニス1世が新婚旅行でオビドスを訪れた際、妻である王妃イザベラがオビドスの街の美しさに一目ぼれ。王はこの地を王妃にプレゼントします。それ以降、1834年まで代々ポルトガル王妃の直轄地になり、552年もの間、オビドスは「ポルトガル王妃」の村となります。
王妃イザベラは大変慈悲深い女性で、ポルトガル国民を深く愛し、数々の慈善事業を行います。彼女はキリスト教の「聖人」として認定されるほどの人格者であったため、村人も王妃の村であることを誇りに感じていました。今も村は色とりどりの花々が咲き乱れ、王妃の村たる可憐さ、美しさを保ち、歴史のある家々が建ち並んでいます

(写真下段):
サンタマリア教会(Igreja de Santa Maria)
元々8世紀にモスクとして建てられ、その後12世紀にロマネスク様式の教会に改築されました。1448年にアルフォンソ5世がここで結婚式をあげたことでも有名です。こちらも内部は美しいアズレージョで飾られており、壁だけでなく天井にまで施されている。


   
 

   

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