バベル城・大聖堂



「◎バベル城」(Zamek Królewski na Wawelu)

ポーランドの世界遺産「クラクフ歴史地区」にあるヴァヴェル城。クラクフという街の名前の起源はヴァヴェル城にあります。
その昔、ヴィスワ河畔の洞窟には獰猛な竜が住み、家畜や若い娘を襲って人々を不安に陥れていました。そこで靴職人の弟子クララは、タールと硫酸を染み込まれた羊を用意します。その羊をのみこんだ竜は喉が渇いて川の水を飲み続け、ついに腹が破裂してしまったといいます。街はクララと名付けられました。伝説の『竜の洞窟』はヴァヴェル城の西側、ヴィスワ川に面した城壁の下に残っています。
11世紀に王の居城となったヴァヴェル城は歴代の王が増改築を行い、敷地内に王宮や大聖堂も造られました。ジグムント1世が建てた、金のドームが輝くジグムント礼拝堂は、アルプス以北でもっとも美しいルネサンス建築と言われています。
ジグムント1世はタペストリーの収集にも情熱を傾け、フランドルやアントワープの工房から数多くの作品を取り寄せました。その情熱はジグムント2 世に受け継がれ、集められたタペストリ ーは350枚を超えたといいます。

ヴァヴェル大聖堂(Katedra Wawelska (Wawel Cathedaral))写真下は聖堂外観。内部は写真撮影禁止
14〜18世紀にかけて、多くのポーランド国王の戴冠式を執り行った大聖堂で、また国王の墓所でもある。中央にある棺はポーランドの守護聖人である聖スタニスワフの聖遺物で、周囲を歴代の国王の墓が取り囲んでいる。また地下は国王のほか、国王以外にもポーランドの英雄と認められた人々の墓も置かれている。


   

 


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