【世界遺産】ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群
(Churches of Peace in Jawor and Swidnica)
17世紀に建造されたヨーロッパ最大級の木造教会群で、2001年に世界遺産に登録された。この教会群が建造された背景には、1618~1648年に行われた、カトリックとプロテスタントによる宗教戦争(三十年戦争)がある。当時のオーストリア皇帝は、激戦の末にカトリックの支配下となったこの地に、戦争で敗れたプロテスタント教徒たちに3つの教会を建造することを承認した。しかし皇帝は、建造にあたって街の城壁の外に建てること、石やレンガを使わないこと、1年間に建設作業を終わらせることなどの条件を課した。これによって建てられたのが、ヤヴォル、シフィドニツァ、グウォグフ(1758年焼失)の平和教会。外観は質素だが、6000人以上を収容できる規模があり、内部は荘厳なバロック様式。壁面から天井にいたるまで美しい絵画で彩られている。
「◎ヤヴォルの平和教会」Churches of Peace in Jawor
ポーランドの世界遺産、ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群は、ドルヌィ・シロンスク県にあり、ヨーロッパ最大の木造宗教建築物でもありあます。
ポーランド南西、シレジア西部にあるグウォグフにもありましたが、1758年に焼失しています。ヤヴォルとシフィドニツァ、この2つの街に建つ木造平和教会は、17世紀半ば、ヨーロッパ中を荒廃させた、三十年戦争の終結と平和の象徴として建てられました。
この教会の建設には以下のような条件が課せられました。
市壁の外側でなければならない
大砲の射程距離内になければならない
一年以内に建設し終えなければならない
耐久性のない建材しか使用してはならない
伝統的な教会建築様式をとってはならない
塔や鐘も備え付けてはならない
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