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ボルシチ(ビーツのスープ)(barszcz):写真上
バルシチ(barszcz)はバルシチ・チェルヴォヌィ(barszcz czerwony)とも呼ばれるポーランドの伝統的なスープで、鮮やかな赤色が特徴です。この色は材料であるビーツ(burak)の色素によるものです。ロシア料理のボルシチと名前はそっくりですが、あちらは肉や野菜がたっぷり入っているのに比べ、こちらのバルシチは基本的にスープだけを頂きます。
A:バルト海のタラ料理(ドルシュ Dorsz)
ポーランドにはタラを使った伝統料理として「リバ・ポ・グレツク」があります。これは、タラやスズキなどの白身魚の切り身をトマトピューレや香味野菜を使ったソースで煮込む料理で、ギリシャ風の魚料理として紹介されています。この料理は、魚の旨味と野菜の甘みが溶け合ったソースが特徴で、ご飯やパンと一緒に食べるのがおすすめです。
B:コトレット・スハボーヴィ(Kotlet Schabowy)
ポーランドのカツレツは、コトレット・スハボーヴィと呼ばれ、日本のトンカツに似た、豚のロース肉(schab-スハブ)に衣をつけて油で揚げたもので日本のトンカツとの違いは、衣をつける前に肉を薄く伸ばすことで、よりサクサクとした食感になります。付け合わせには、ゆでたジャガイモやキャベツの漬物などが定番です。
C:ピエルニク(ジンジャーブレッド)
ピエルニク(Piernik)。ライ麦粉、小麦粉にシナモン、ジンジャー、アニス、クローヴなどのスパイスがたっぷり入ったクッキーで、型紙を生地に当てて切り抜いて作られています。
ポーランド中北部、トルンがピエルニクの町として知られています。
D:グヤーシュ(パプリカを使った煮込み料理 gulyás)
グヤーシュはハンガリー発祥の料理ですが、ポーランドやチェコなどでも頻繁に食される人気メニューです。しかしながら地方ごとにレシピも大きく違い、ハンガリーではグヤーシュといえばスープですが、ポーランドではお肉と野菜をふんだんに使ったシチューのような料理です。
E:ポテト・パンケーキ プラツキ・ジェムニャチャーネ(Placki ziemniaczane)
ポーランにはプラツキ・ジェムニャチャーネという料理がありポテトパンケーキと訳されているのを見ますが、だいぶイメージの違うものです。これは薄いハッシュドポテトのようなものでよくグラーシュ(乾燥したパプリカをきかせた牛肉の煮込み料理)と一緒にいただきます。
F:チーズ・オスツィペク(羊乳の燻製チーズ)(oscypek)
「オスツィペク」は、ポーランド南部ポトハレ地⽅で5月から9月にかけて生産される羊乳の燻製チーズ。「幻のチーズ」として珍重されている。チーズの両面を軽く炙ってフルーツソースや蜂蜜と一緒に食べるのが主流だが、食事の際にはそのままスライスにして食しても美味しい。「オスツィペク」は、2008年にEUの原産地呼称保護(PDO)商品として登録された、ポーランド南部のポトハレ地⽅に伝わる秘伝のチーズ。⾼塩分の⽔「ソランカ」に浸した後、スモークをして仕上げられることから長期保存が可能なチーズである。
G:シャシリク(肉の串焼き Shashilik)
シャシリクは旧ソビエト圏で人気のある肉料理。言葉の意味は幅広く、BBQや串焼き、ロースト料理も含まれていて、現地では露店でも食べることのできるファストフードでもあります。使う肉の種類も地方によって異なりますが、タタール人の野外料理にルーツがあるようです。今は、牛肉をはじめ、ラム・マトン・鶏・内臓肉・魚肉など、宗教や地域・伝統に応じて様々な素材を使い分けているということです。
H:パンの器に入ったキノコのスープ ズパ・グジェボヴァ(Zupa grzybowa)
グジェボヴァは「きのこの(形容詞)」、ズパは「スープ」という意味です。秋は家族でキノコ狩りに出掛けるのが恒例行事になるほどポーランド人はキノコ好きです。
I:ジューレック(ライ麦スープ)Żurek/ジュレック
ポーランドのみそ汁とも言われる、日本人含め多くの外国人がよくハマるスープ。スープはふつう肉や野菜ベースですが、こちらはライ麦パンを水で発酵させた酸味のあるザクファスというものから作られます。具は厚切りの白ソーセージやゆで卵、じゃがいもなどが入っている。
J:ピエロギ(餃子、pierogi])
ピエロギは世界で最も有名なポーランド料理。実は「ピエロギ」[pierogi] というのは複数形で、単数形は「ピエルク」[pieróg]
という。小麦粉などでできた生地で、肉や野菜、チーズなどの具材を餃子状に包んで茹でるのが基本のピエロギ。少し厚めの皮でできた(スープの入っていない)小籠包のような味わいと食感で、初めて食べる人でも懐かしく感じられる味だ。
K:シャルロトカ(りんごのケーキ)(Szarlotka)
シャルロトカはポーランドのお菓子の名前で、ひとことで言えばりんごのケーキです。固めのスポンジ生地の上に砂糖やシナモンを加えて煮たりんごをのせ、その上にまた生地をのせて焼きます。アップルパイと似ていますが、パイ生地を使わないのでもっとどっしりと食べ応えがあります。りんごを煮るときにレーズンを加えたり、焼き上がりにグレーズやオレンジピールを飾ったり、粉砂糖を振りかけることもあります。レストランやカフェであれば、温めたシャルロトカにバニラアイスクリームや生クリームが添えられて出てくることもよくあります。
L:ポーランドのビールいろいろ(なぜか瓶とジョッキーでサーブされることが一度もなかったので瓶の写真無し。写真はスーパーのビールコーナー)
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