グダニスク



グダニスク(Gdańsk)

グダニスク(ドイツ語読みはダンツィヒ)はバルト海に面したポーランドの港湾都市です。第二次世界大戦後に再建された中心街の中央には、色とりどりのファサードが並ぶロングマーケットがあり、店やレストランが軒を連ねています。近くの広場には、海神のブロンズ像をしつらえた 17 世紀のネプチューンの噴水があり、街の象徴的な存在となっています。グダニスクは世界的な琥珀産業の中心でもあり、琥珀製品を取り扱う店が街のあちこちにあります。

ドゥ―ギ広場(Dlugi Targ)写真中左
ネプチューンの噴水があるドゥーギ広場はカラフルで煌びやかな家々が建ち並ぶグダニスク旧市街の中心の広場。グダニスク旧市街の中心は緑の門と黄金の門を結ぶ王の道とよばれるドゥーギ通り。端から端まで歩いても10分ほど。ドゥーギ通りには、ネプチューンの噴水や市庁舎など通りを彩る美しい建物が並び、お土産屋さんやレストラン、カフェ、アイスクリーム屋さんで賑わっています。

グダニスク造船所跡の記念碑(Gdansk Shipyards)写真中右
グダニスクは東欧民主化への機運を高めた「連帯」が発足した街としても名高いです。戦後、ソ連の衛星国となったポーランド。経済の停滞から民主化運動が高まり、1980年にこの地の造船所の労働員たちが連帯を発足。その中心にいたのは、造船所の電気工であった、レフ・ワレサ。彼は1989年社会主義体制が崩壊し民主化後初代ポーランド大統領となり、ポーランド民主化の父とされ今も名高いです。連帯による運動の波は、ポーランド全体そして東ヨーロッパの社会主義圏全体へと広がっていき、多くの国々が民主化を迎えることとなります。こちらの博物館では、連帯による運動をはじめポーランドの戦後の歴史を学ぶことができます。また、建物の外側には連帯へ贈ったプレートやメッセージが刻まれており、日本から贈られたものも飾られています。

旧港(old port) 写真下
1361年にドイツ騎士団によりグダニスクの地がハンザ同盟に加わったことからグダニスクの貿易の繁栄が始まります。その後ポーランド王国の直接の庇護を得た16世紀から17世紀は、グダニスクの貿易と文化にとって「黄金時代」と称されるほど、様々な人や物資が活発に行き交っていました。ドゥーギ広場を過ぎて緑の門をくぐると、そこにはグダニスクの代表風景、旧港が広がっています。貿易船への荷物の積み下ろしを行ったり、船のマストを立てたりするために使われていたジュラフ(ポーランド語で鶴の意)が再現されていたりと、貿易都市として栄華を誇っていた中世にタイムスリップしたような気持ちにさせてくれます。

聖母マリア教会
シフィエンティ・ブリギティ教会
オリーバ大聖堂


   

 


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