【世界遺産】リマ歴史地区
1533年にインカ帝国の首都クスコを制圧したスペインの征服者フランシスコ・ピサロが、その2年後の1535年に、本国スペインとの交易の利便性を考え太平洋岸に建都した首都「リマ」。インカから奪った金銀をつぎ込んで建設された壮麗なコロニアル都市は、南米の植民地支配の拠点として繁栄しました。今もペルーの政治・経済の中心地であり、碁盤の目状に広がる旧市街に点在する建築群が往時の栄華を伝えています。旧市街の中心「アルマス広場」の正面に建つ「カテドラル」は、リマ建都の日にピサロが自らの手で礎石を置いた、ペルー最古のカテドラルです。ピサロの家とも呼ばれる「大統領府」はピサロが自分の住居としていた場所で、ペルー独立以後、大統領府として使用されています。
アルマス広場(Plaza de Armas)左下
世界遺産にも登録されているリマ旧市街の広場。ピサロが1535年に建設した植民地の中心となり、この広場を囲むように政庁やカテドラルが作られた。
大統領府(ゴビエルノ宮殿、Palacio de Gobierno)右下
アルマス広場に面したピサロの家とも呼ばれる大統領府は、その名が付いた通りスペインからやってきたコンキスタドールのフランシスコ・ピサロが自分の住居としていた場所です。ペルー独立以後は、大統領府として使用されています。地震や火災によって何度も破壊されてしまったものを、その都度再建してきました。建物はネオ・コロニアル建築、現在の正面ファサードは、1938年にフランスの影響を受けたネオ·バロック様式のデザインをしていて、建物に美しさと優雅さを与えています。
カテドラル(Catedral) 下段
世界遺産であるリマ旧市街・歴史地区の中心に佇むこの美しい建造物は、南米大陸最古の大聖堂です。インカ帝国を滅ぼしたスペイン人侵略者フランシスコ・ピサロが、植民地支配を本格始動するその拠点としてリマを建都したのが1535年。同時に、カトリック布教の中心となるカテドラルの建設も開始しました。
現在カテドラルがそびえ建つこの場所は、インカ皇帝シンチ・ロカの子孫にあたるシンチ・プマという王子の宮殿があった場所だったと言われています。1540年3月11日、すでに完成していたその教会に初めて聖体が安置されました。ペルーで最も重要な教会が献堂された日です。
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