モロッコ エルフード



エルフードは、モロッコ東部、サハラ砂漠の中にあるオアシスのような都市です。1917年にフランス軍の駐屯地として築かれた町で、道路は碁盤の目のようにまっすぐに通っています。建物もどことなく、四角形の画一的な印象。 周囲のサハラ砂漠と、町のオアシスの美しさから、1997年の映画「マーチ・オア・ダイ」など多くの映画の撮影場所にも使われました。サハラの中で最も美しいとされるメルズーガ大砂丘に近いため、ホテルやレストランなど観光客向けの施設が発達、ラクダに乗って砂漠を訪れ日の出を鑑賞する早朝砂漠ツアーなどを楽しむこともできます。 また、エルフードは500年ほど前、付近は海であったため、海の生物の化石が採掘される場所としても知られており、化石工房ではアンモナイトなどの化石を見学できます。

「カナート」とは:乾燥地帯で広くおこなわれている取水方法がカナートという地下水路
カナートを造るには、最初に地下の帯水層に届く第一の井戸(母井戸)を掘ります。次に母井戸の横から伸びるトンネルのような地下水路を造って水を導き、地下水道上に数10メートル〜数100メートル間隔にいくつもの縦穴を設けていきます。トンネルを地中深くに造ることで、砂漠の太陽による蒸発から水を保護することができるのです。このトンネル部分は、メンテナンスのために人が歩けるようになっています。また、水路に緩やかな傾斜をつけることで、水源から遠く離れた場所まで動力なしで水を流すことができるようになっています。

写真上:化石工房
写真下:エルフード手前のカナート


 

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