メキシコ 銀の道



ティエラアデントロの王の道は、アメリカ合衆国・ニューメキシコ州のサン・フアン・プエブロから、メキシコの首都メキシコシティまでのおよそ2560kmの道のことです。ティエラアデントロの王の道の範囲は、メキシコシティと10の州をまたいだ広大な面積。「大地にある王の道」という意味で、カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントロ(Camino Real de Tierra Adentro)とも呼ばれています。

ティエラアデントロの王の道は、1598年から1882年までの約300年もの期間、ヨーロッパから輸入された水銀や、サカテカス、グアナファト、サン・ルイス・ポトシの鉱山で採掘された銀をメキシコ内に運ぶための陸上の通路として利用されていました。また、交易に使われていた道というだけでなくスペインとアメリカ先住民族の間の社会的、文化的・宗教的な関係性を深めたことにおいても重要な場所。それらを全て含み価値が高いということが評価されてティエラアデントロの王の道は、2010年に世界遺産に登録されました。

ティエラアデントロの王の道は、銀や水銀が運ばれていた道であったため「シルバー・ルート(銀の道)」とも呼ばれています。ティエラアデントロの王の道と重複している世界遺産「グアナフアト歴史地区とその銀鉱群」は、ティエラアデントロの王の道の魅力を感じる上でも併せて観光したい世界遺産。銀鉱山とその銀で得た富で作られたと言われている教会ツアーに参加するのもおすすめ。


 

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