アルベッロベロ



【世界遺産】アルベロベッロのトゥルッリ(The Trulli of Alberobello)

15世紀、プーリア州のこの一帯はナポリ王が支配していました。当時、戦いの功績をあげた、アルベロベッロ近くの町、コベルサーノのアクアビーバ伯爵がナポリ王よりこの一帯の土地を譲り受けたことからアルベロベッロの歴史が始まります。アクアビーバ伯爵は森林伐採し、開墾させ、農作物で収益をあげようと、現在のアルベロベッロに農民民族を呼び寄せて、大きな共同体を作りました。当時、その居住地の近くに樫の木々が生い茂る美しい森があったので、Sylva Arboris Belli (ラテン語で美しい森)と呼ばれており、そのことから ALBERO(木)BELLO(美しい)という名前が付いたと言われています。王様になるべく不動産税を払いたくなかった伯爵は、王の監査がやってきたとき、簡単に解体できるように農民たちにモルタルを使わない石積みの家を作らせることを強要したという言い伝えが今でも残っています。

トゥルッリ建築のサンタントニオ教会(Chiesa di Sant'Antonio)写真右下
数多くのトゥルッリが存在するこの地域の中でもサンタントニオ教会は唯一のトゥルッリでできた教会。ギリシア十次式設計と言う縦と横の長さが同じ十字形の内部に、円錐形のトゥルッリ屋根、アルベロベッロの伝統的手法で1926年に建てられました。高さは21.5mで、トゥルッリ屋根を持つ2つの部屋 と1つの鐘楼から成っています。


     

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