カンポ広場(Piazza del Campo) カンポ広場(Piazza del Campo)は、イタリア・トスカーナ地方のシエナ(シエーナ)の中心部にある歴史的な広場。中世の広場としてはヨーロッパ最大級で、「世界一美しい広場」と賞賛されている広場。貝殻の形をし、曲線を描いたこの広場には、シエナ市庁舎である「プブリッコ宮殿」や「マンジャの塔(Torre del Mangia)」などが広場を囲むような形で建っている。広場の北西の端には、「ガイアの泉」(写真左下)という泉もあり、中世時代から、シエナ市民の集いの場として利用されている。 このカンポ広場で一番に目に付くのが、貝殻の形をした広場を9つに分けるデザイン。これは偶然のデザインではなく、当時シエナを支配していた9人の支配者を意味して、白石で9つに分けられたものである。また、真ん中にある「ガイヤの泉」という噴水ですが、都市国家間の争いが絶えなかった当時、防衛の際に一番の問題となっていた水の確保に関して、当時、すでにサイフォンの原理で地下水路を作り、丘の上まで水を引くことを可能にしたイタリア人が、その技術を知らしめるために、街の中心となるこのカンポ広場に噴水を造ったのです。そして、その噴水は「喜び」を意味する「ガイヤ」という名が付けられました。 このカンポ広場を世界的に有名にしたのは、実は単に広場の美しさだけでなく、そこで行われる「パリオ(もしくはパーリオ、Palio)」と呼ばれる競馬競技。年に2回しか行われず、シエナの各エリアが用意した馬がこの広場の外周を回るかたちで行われるのだが、シエナの地域別の競争となるため、町をあげての催しとなり、この2日間は一度生のパリオを見学しようと、世界中から観光客が訪れるほど。
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