イル・ジェズ聖堂(Il Gesú)
ジェズ教会は聖遺物「ザビエルの右手」が保管されているイエズス会の母教会です。正面のファサードは「世界初の真のバロック様式のファサード」と言われています。ジェズ教会は、1568年よりアレクサンデル・ファルネーゼ枢機卿の後援で新たな教会建設が始まります。
ファルネーゼ家お抱えの建築家ヴィニョーラの設計で進められていきます。ジェズとは、イエスのこと。正式には「聖なるイエスの御名教会」と言います。
1584年の完成より、約一世紀間ほどの間、この教会の造りはローマ中の教会建築に影響を与え、さらにはイエズス会士たちによってヨーロッパ各地にももたらされます。
それまでによくあった、3廊式や5廊式の教会とは違い、ジェズ教会の内部では、多くの人々が祈りに集中できるように中間の柱やピラスターを取り除き、1廊式の広々としたスペースが確保されています。
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