ノルマンニ宮殿(Palazzo Dei Normanni)
ノルマン王朝が建造した広大で荘厳な宮殿であり、シチリアの重要な遺跡のひとつ。アラブ人が造り、後にノルマン王朝の統治下で贅沢な王宮となり、更にその後フレデリック2世の宮廷となった。内部には、パレルモで最も美しい遺産といわれるパラティーナ礼拝堂がある。
ノルマン王宮の歴史は古く、カルタゴ人たちがこの天然の良港にパレルモの基となる交易地を築いた紀元前8世紀頃にまで遡ります。当時パレルモは今よりもっともっと小さかったのですが、その中でも一番高台だったこの地に、彼らは城砦を築きます。その後ローマ帝国時代、ビザンチン帝国自体、アラブの時代を通じて重要な役割を担っていましたが、この建物が脚光を浴びたのはやはり初代ノルマン王ルッジェーロ2世の時代。彼はここを居城と定め、大幅な改築を行ったのです。
その後宮殿として使われない時代もありましたが、16世紀半ばのスペイン副王時代に再び宮殿として利用されるようになり、18世紀から19世紀初頭にかけてのブルボン家の支配時代にも使われました。
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