サンタ・マリア・ノヴェッラ教会



サンタ・マリア・ノヴェッラ教会(Santa Maria Novella)

ルネサンスの傑作と称されるサンタマリアノヴェッラ教会 (サンタ マリア ノヴェッラ教会美術館)は、フィレンツェで最初にゴシック様式が採用された「フィレンツェ・ゴシック様式」のバジリカとしても知られています。聖堂内部は奥行が100メートル近くもある広大な3廊式で、天井に遠近法を駆使したデザインを採用することで、目の錯覚によってさらに広く見えるよう設計されています。
見どころは、フィレンツェ派の画家フィリッピーノ・リッピ(Filippino Lippi)のデザインで、14世紀から15世紀にかけて製作されたステンドグラス「聖母子と洗礼者ヨハネ」「聖ピリポ」と、フィレンツェの人気画家ドメニコ・ギルランダイオ(Domenico Ghirlandaio)のフレスコ画です。1290年に制作されたジョット(Giotto di Bondone)による木製の十字架「ジョットの十字架(Il Crocifisso di Giotto)」は、2001年に設置されました。
聖堂内には、側廊に左右併せて12の祭壇があり、翼廊には主礼拝堂をはじめとする7つの礼拝堂が設けられています。左側廊の第3祭壇で見られる「三位一体(Trinità di Masaccio)」は、イタリア初期ルネサンスの画家マザッチョ(Masaccio)による遠近法を用いたフレスコ画で、1426年から1428年頃にかけて描かれた作品です。背後で十字架を支える神と、老女マリアが表現されています。
サンタマリアノヴェッラ教会 (サンタ マリア ノヴェッラ教会美術館)には、「死者の回廊」「緑の回廊」「大回廊」の3つの回廊と、教皇の礼拝堂、スペイン人大礼拝堂などが隣接しており、その一部が美術館の展示のひとつとして一般に公開されています。


   

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