ピッティ宮殿「パラティーナ美術館」 (Galleria Palatina, Palazzo Pitti)
ピッティ宮殿は、メディチ家以降、トスカーナ大公の住まいとなった宮殿です。トスカーナ大公国は、フィレンツェを支配したメディチ家が領土を拡大して成立した国で、ほぼ現在のトスカーナ州にあたります。
1457年に銀行家ルカ・ピッティがメディチ家に対抗して宮殿を建て始めたのが、ピッティ宮殿の始まりです。ルカ・ピッティの死去により宮殿建設は中止されましたが、初代トスカーナ大公となったメディチ家のコジモ1世が妻エレオノーラのために宮殿を購入し、完成させました。
公的な政庁であった現ウフィッツィ美術館に対し、ピッティ宮殿はメディチ家の私的な宮殿として整備されました。
中でも、第25室「イリアスの間」や第26室「サトゥルヌスの間」などに展示されている「ラファエロ」の作品群や、第29室「アポロの間」に展示されている「ティツィアーノ」の作品群は、美術至上でも優れた名作ばかりです。
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