キャンティワイン(Chianti)
キャンティは、イタリア中部のトスカーナ地方で生産されている赤ワイン。サンジョヴェーゼ種というブドウ品種を主体とし、酸味と果実味のバランスがとれた味わいが特長的です。イタリアのトスカーナ地方では、700年代から醸造家たちがワイン造りを手掛けていたといわれています。しかし、キャンティが世に出るまでには、それからしばらくの期間を要しました。サンジョヴェーゼ種のブドウのみで造ったワインは、硬く飲みづらい印象があったからです。
1870年前後、それまで硬く飲みづらかったサンジョヴェーゼを、ベッティーノ・リカゾーリ男爵が「フォルムラ」と呼ばれるサンジョヴェーゼをより軽く、より早く飲めるようなブドウの黄金比率を考案しました。
その混醸比率が「サンジョヴェーゼ70%、カナイオーロ20%、マルヴァジア(白ブドウ)10%」でした。このリカゾーリ男爵が作ったフォルムラは、今日のキャンティの基礎を築いたと言われています。
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