ウルシーノ城(Castello Ursino)
ウルシーノ城は、1239 年、カターニアがシチリア王国の首都だった時代に、町を見渡す沿岸に建造されました。四角形を基盤に円柱形の小塔が四隅に置かれた壮大な構造で、エトナ山の噴火により何メートルも移動してしまったものの、当時の姿をそのまま残す数少ない建物のひとつです。南側から押し寄せた溶岩流が、沿岸から 500 m の地点までこの城を押し流し、現在の立地になったのです。
表口から入城したら、古書の図書室へ。ヨーロッパ全域から収集された、キリスト文学の膨大な初版コレクションが収められています。宗教画で埋め尽くされた美しい天井画も必見です。
絵画館では、14 世紀にまでさかのぼる芸術作品を鑑賞できます。中でも、アントネッロ ディ サリーバの玉座に乗った聖母子像や、ピエトロ ノヴェッリによる聖クリサントの肖像画が有名です。また、城の内部に収蔵されているのはビスカリ王子の考古学コレクション。ギリシャ神話の場面を鮮やかに描いた古代のつぼやモザイクが見ものです。イタリア最大の稀少な硬貨コレクションや、現地の芸術家たちが手がけたカラフルなシチリアの山車なども展示されています。
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