ポルティコ(回廊)(Porticoes)
世界遺産「ボローニャのポルティコ群」
ボローニャの建築的象徴がポルティコだ。本遺産は全長62kmに及ぶ市内のポルティコの中で12の地域のポルティコ群を登録している。
ポルティコはもともと柱で神殿を取り囲んだ周柱式のギリシア神殿に由来し、列柱廊を用いたポータル(玄関)を示す。ローマ時代に神殿に多用され、ルネサンスの時代に一般の建物に導入された。ボローニャにおいてポルティコは土地を有効活用する目的で発達し、建物の玄関を飾るだけでなく、隣の建物のポルティコと接続して屋根付きの歩道を形成するいわゆるアーケードや、建物と独立して屋根付きの列柱廊が長く伸びたコロネードに発展した。構成資産の12地域は単独の建築物、アーケード、コロネード、ポルティコが連なる道、ポルティコに囲まれた広場などあらゆる形状と機能の、また12世紀の木造からレンガ造・石造を経て20世紀の鉄筋コンクリート造まであらゆる時代と素材のポルティコを含んでいる。
最長のポルティコとつながるサンルーカ聖堂
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