ミストラ遺跡



ミストラ遺跡 (Mystras)
ミストラは13世紀に十字軍によってペロポネソス半島南部のタイゲトス山脈内に築かれた城郭都市遺跡で、ラテン帝国下のアカイア公国、後にはビザンツ帝国(東ローマ帝国)下のモレア専制公領の都市として繁栄した。山中には城郭都市の遺構やビザンツ様式(ミストラ様式)の教会堂が残されてり、パレオロゴス朝ルネサンスの美しい作品で彩られている。なお、本遺産は「ミストラ "Mystras"」の名称で登録されたが、2007年に改称されている。

・アギア・ソフィア教会 (Agia Sophia)(写真中段)
ミストラでは14世紀に数多くの教会堂が築かれ、パレオロゴス朝ルネサンスのフレスコ画が描かれた。マヌイルが14世紀半ばに築いたのがアギア・ソフィア聖堂で、宮殿付属聖堂として使用された。正方形の内部にギリシア十字形を収めた内接十字式(クロス・イン・スクエア式)の教会堂となっている。

・王宮(写真右上)
王宮はL字型をしていて、13世紀にフランク族のギョーム2世によって造られた部分、ビザンティン帝国時代の14世紀に造られた部分、同じくビザンティン帝国時代の14世紀から15世紀に造られた部分からなる。

・パンタナサ教会(Church of the Pantanassa)(写真下段)
ペリヴレプトス修道院と並ぶフレスコ画の宝庫として知られるのが1428年に建設されたパンダナサ修道院だ。修道院のカトリコン(中央聖堂)はローマ・カトリックとビザンツの折衷で、内部に多数のフレスコ画を収めている。


   
   
   

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