ジブラルタル ジブラルタル



面積:7㎢ 人口:3.0万
通貨:ジブラルタル・ポンド
言語:英語(公用語)、スペイン語
宗教:カトリック72.1%
ヨーロッパに残る最後の植民地
 ジブラルタルは、アフリカ大陸を対岸に望み、地中海の出入口を押さえる戦略的要衝です。軍事上・海上交通上重要視され、「地中海の鍵」と呼ばれてきました。現在もイギリス軍が駐留しています。半島の大半を占める高さ426mの石灰岩と頁岩から成る岩山は「ザ・ロック」と呼ばれ、古代より西への航海の果てにある「ヘラクレスの柱」の一つとして知られてきました。
 鍾乳洞が山の中腹にあり、見学コースの途中には、世界的にも珍しい鍾乳洞の空間を利用したコンサートホールがあります。1713年のユトレヒト条約以降、イギリスが統治を続けてきましたが、スペインは今も返還を求めています。ジブラルタルはヨーロッパに残る最後の「植民地」であり、係争が300年もの長きにわたっている点で、世界の領土問題のなかでも異色の存在といえます。

写真上:スペイン国境にある「ヘラクレスの柱の碑」

ギリシャ神話に登場する英雄ヘラクレス。大洋オケアノスの最西端に浮かぶ島へ向かう途中、アトラス山を横断することに。それを面倒に思ったヘラクレスは持ち前の怪力で山を真っ二つに引き裂いた。こうして大西洋と地中海がつながり、分かれた2つの山は、まとめて「ヘラクレスの柱」と呼ばれるようになった。イベリア半島にあるジブラルタルのザ・ロックは、その柱の一本とされている。


 

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