マウルタッシェン



ドイツ・シュヴァーベン地方の郷土料理。2009年10月22日、EUの原産地名称保護制度によって「地域の特産物」として、バーデン=ヴュルテンベルク州に固有の文化遺産に認定された。ほんもののマウルタッシェと称するには、歴史的な地名であるシュヴァーベン地方で作ったもののみと決め、料理としての統一性の保護に努めている。なお当該の地理的地域は、現在のドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州ならびにバイエルン州に分布する。
パスタ生地の中にひき肉・燻製肉・ほうれん草・パン粉・玉ねぎを練って詰め、パセリやナツメグ、黒胡椒で風味を調えてある。ダンプリングの一種であり、イタリア料理のラヴィオリに似ているが、一辺が 8cm から 12cm とより大きい。通常、四角または長方形に切り分け、一人分として2つまたは4つが供される。
シュヴァーベンには、聖金曜日にこれを食べる伝統がある。現地での言い伝えによると、四旬節の期間に肉を食べないという宗教的な背景がありながら、どうしても肉を食べたい人がパスタ生地に包めば神様に見つからないだろうという発想からマウルタッシェを作ったという。


 

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