かわいらしい中世の雰囲気が残る港町オンフルール。この町でぜひ訪れたいのがこのサント・カトリーヌ教会です。見どころは何といってもその独特な建築。百年戦争の直後に船大工の技術を用いて建てられたこの教会はほとんどが木造で、天井部分はちょうど船をひっくり返したような船底の形をしています。また、鐘楼が別棟として教会の向かい側に立っているのも珍しく、これは木造であることから火災のときの人身事故を防ぐためだったとか。
現在のサント・カトリーヌ教会はイングランドとフランスの間で戦われた百年戦争後の15世紀後半に建てられ始めたもの。それ以前の元々あった教会は1419年にイングランドの侵攻により破壊されたのですが、かつての教会は石でできていたと言われています。また、フランスの教会は石造りが普通です。ところが、現存するサント・カトリーヌ教会の建物はフランスでも珍しい木造建築です。理由の一つとして挙げられるのが財政的な問題と言われています。つまり、教会の建築のために石材を使うだけの十分な費用を工面できなかったと考えられています。
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