海岸に沿って伸びる大通りプロムナード・デ・ザングレ(Promenade des Anglais)の総距離は7kmにもなります。「イギリス人の遊歩道」(Promenade
of the English)とも呼ばれており、18世紀中頃以降イギリス人富裕層の避寒地として親しまれ、彼らの発案、出資金により整備されたためにこの名が付きました。
初めてニースに惚れ込んだのは、ロシアの貴族でした。その後19世紀半ばに、イギリスの富裕層が気候の温暖なリヴィエラに目をつけ、底冷えするイギリスの冬を逃れてニースへと押し寄せました。当時は海岸沿いに舗装されていない散歩道があるだけでしたが、貴婦人たちの美しいドレスを汚さないようにと1844年にプロムナード・デ・ザングレが造られたのです。ベルエポック時代には、観光業がますます盛んになり、遊歩道沿いに豪華なホテルやカジノが林立しました。
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