シャトー・ディフ(Château d'If)は、フランス南部のマルセイユから約4キロメートル沖に位置するイフ島に築かれた要塞で、1540年から1914年までは牢獄として使用されていた。日本語ではイフ城とも訳される。アレクサンドル・デュマ・ペールの小説『モンテ・クリスト伯』の舞台としても知られる。1926年7月7日に、フランス歴史的記念物で保護指定された。
シャトー・ディフは海からの防御拠点とするために、フランソワ1世の命令により、1524年から1531年にかけて建設された。1481年にマルセイユがフランスに占拠されたこともあり、市民への監視にも利用された。シャトー・ディフの軍事的役割は防御ではなく、抑止であった。1531年7月、神聖ローマ皇帝カール5世はマルセイユを攻撃しようとしたが、シャトー・ディフを見て中止したとされる。
(写真上)ノートルダム・デ・ラ・ギャルド教会から望む臨むイフ城
(写真下)パリのアンヴァリッド内にある立体地図博物館(Musee desPlans-Reliefs)に展示されているイフ城のジオラマ
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