古代ローマ時代にアルル(Arles)はプロヴァンス屈指の大都市として繁栄し、約2万6000人の観客を収容できるローマ劇場や、戦車競走や剣闘士の試合を開催して観客をわかせた円形劇場、ローマ城壁などの史跡からは、当時の繁栄の姿がうかがわれます。
古代劇場
紀元前1世紀に造られた劇場で、1万人ほどが収容できたといいます。中世には採石場として使用されたりしたようですが、19世紀からは発掘作業が進められ、現在に残る形となっています。今でも映画祭などに活用されています。
円形闘技場
アウグストゥス治世下の1世紀末に建設されたアンフィテアトルム(闘技場)です。アルルに残るローマ遺跡では最大の規模を誇り、直径約136m、高さは21mあります。当時は3層構造で、約2万人を収容したといわれていますが、現在は最上層を除く2層のみが残されています。中世初期には要塞として改築されましたが、19世紀に再び闘技場としての形を取り戻しました。今でも闘牛やイベントの際に使用されており、春には「復活闘牛祭」が行われています。
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