エジプト メムノンの巨像



エジプトの世界遺産「古代都市テーベとその墓地遺跡」、ナイル川の西岸を渡って最初に目にするのが、メムノンの巨像です。

新王国時代、アメンホテプ3世の命によって建てられたメムノンの巨像は、アメンホテプ3世自身の巨像です。高さ2.3mの台座の上に、15.6mの像が置かれています。創建当初は、頭上には王冠が載っていました。また、座像の後ろには、アメンホテプ3世の葬祭殿がありました。しかし、後の王たちが神殿などを建設する際に、石材を持ち去り破壊してしまったため、現在はその姿を見ることはできません。

メムノンの巨像は、ローマ時代の地震によるヒビ、温度差によるきしみにより不思議な現象が起こるようになります。風が吹くことによって「像が歌う」といわれるようになり、多くの観光客を集めたといわれています。その中には、ローマ皇帝ハドリアヌスもいたそうです。残念ながら、212年に修復工事が行われ、今では歌うことはありません。


 


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