エジプト ルクソール神殿



ルクソール神殿は、新王国時代にカルナック神殿の副神殿として建てられました。「南のハーレム」という別名を持ち、年に1度、ナイル川の増水期に、アメン神が妻ムト女神と過ごすために訪れる「オペト祭」のために造られました。建設当時はカルナック神殿とルクソール神殿はスフィンクス参道で繋がっていたといいます。

ルクソール神殿といえば、第一塔門前にあるオベリスクが有名です。かつて2本あったオベリスクは、現在は1本のみとなっており、もう一本はフランスのコンコルド広場にあります。これは、ムハンマド・アリー朝を興した、ムハンマド・アリーがフランスに贈ったためです。フランスからは、カイロ歴史地区にあるムハンマド・アリー・モスク内にある時計塔が贈られています。

ルクソール神殿は、副神殿とは思えないほど壮大な神殿です。第一塔門を入るとラムセス2世の中庭、アメンホテプ3世の中庭、そしてその2つの中庭を結ぶ大列柱室があります。大列柱室の壁面には、オペト祭の様子が描かれており、楽士を従え参道を進む聖船の行列、踊り子たち、そして期間中、飲み、食べ、歌い、踊り、それらに熱狂した民衆の様子が描かれています。

アメンヘテプ3世とラムセス2世によって建造された、カルナック神殿の副殿。カルナック神殿とは、スフィンクスが並ぶ約3kmの参道でつながっていた。第1塔門の前にラムセス2世が建てた高さ24mの一対のオベリスクのうち、1本は現在パリのコンコルド広場にある。


 

   


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