クレラー・ミュラー美術館 (Kröller Müller Museum)
アムステルダムの東方約80キロ、オッテルローにある広大なフェルヴェ国立公園の豊かな自然に囲まれたクレラー=ミュラー美術館は、貿易商の夫人であったヘレーネ・クレラー=ミュラー(1869-1939)の収集品を核として、19・20世紀の絵画、彫刻、素描の優れたコレクションを有しています。1938年に開館したこの美術館の所蔵品のうち、最もよく知られているのが、数多くの傑作を揃えたゴッホ・コレクションです。
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)は、自らの精神的希求と苦悩を表出させる手段として画家を志し、印象派から体得した明快な色彩表現をもって、躍動的な筆触で己の内に秘める激しい感情を画面にぶつけ、表現主義的とも言える独自の世界を切り開きました。後期印象派を代表する画家の一人として、ゴッホがその後の現代絵画の展開に与えた影響ははかり知れません。
ゴッホ「アルルの跳ね橋」(下1)
「夜のカフェテラス」(上)
「糸杉と星の見える道」(下2)
|