ヴィア・ドロローサ(ラテン語:Via Dolorosa(「苦難の道」の意))は、新約聖書の四つの福音書の記述やキリスト教の伝承などから想定されるイエス(キリスト)の最後の歩みのこと。いずれの福音書でも、イエスは十字架を背負って総督ピラトの官邸(プラエトリウム)から刑場のあるゴルゴダの丘までの道のりを歩いたとされている。 イエスの処刑からおよそ二千年後の現在の地理上では、ヴィア・ドロローサの始発点はエルサレム旧市街北東のイスラム教地区にあるライオン門付近、終着点は旧市街北西のキリスト教地区の聖墳墓教会内にあるイエスの墓に相当する。その間、始発点と終着点を含めた計十四箇所に留(りゅう)と呼ばれる中継点が設けられており、第9留までが旧市街の入り組んだ路地の途中に、残りの五つが聖墳墓教会の内にある。毎週金曜日の午後3時(サマータイムの期間は午後4時)になるとフランシスコ会の主催で大勢の聖地巡礼者、並びに観光旅行者が旧市街地の繁華街を練り歩くのだが、この信心業をヴィア・ドロローサ(十字架の道行き)と呼ぶこともある。なお、信心業としての十字架の道行きはエルサレムだけでなくキリスト教世界の各地で行われている。 第1留 −ピラトに裁かれる− 第2留 −有罪に定められ、鞭で打たれる−(鞭打ちの教会、有罪判決の教会) 第3留 −最初に倒れた場所− 第4留 −悲しむ母マリアと出会う− 第5留 −キレネ人シモンがイエスを助ける− 第6留 −ベロニカがイエスの顔を拭く− 第7留 −二度目に倒れた場所− 第8留 −イエスがエルサレムの婦人たちに語りかける− 第9留 −三度目に倒れた場所− 第10留 −衣服を剥ぎ取られる−(以降、聖墳墓教会内) 第11留 −十字架が立てられる− 第12留 −イエスの死− 第13留 −十字架の下の母マリア− 第14留 −イエスの墓−
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