(写真上)ハンガリーワイン雄牛の血(Eger Bikaver)
ハンガリーの赤ワイン「エグリ・ビカヴェール」は「雄牛の血」とも呼ばれ、ハンガリーの伝統的なワインです。エゲル地方で生産されており、エゲルワインの顔とも呼ばれています。
「雄牛の血」という名前の由来は、16世紀にエゲル地方で戦ったハンガリーの英雄が、兵士たちの士気を高めるために赤ワインを振る舞ったという伝説です。この赤ワインを飲んで口元が赤く染まった兵士を見たオスマントルコ軍は、牡牛の血を飲んでいると勘違いして恐れ慄いたことから、このワインが「エグリ・ビカヴェール(牡牛の血)」と呼ばれるようになりました。エグリ・ビカヴェールは、エグリ地方の4種類のブドウをブレンドして作られており、滑らかな口当たりとスパイシーなブーケが特徴です。濃厚マイルドな牛肉料理やエビのフリッター、マグロとアボカドのタルタルなどとよく合います。
①チェスキークルムロフの郷土料理 マス料理 Pečený pstruh
内陸国のため,肉料理がメインのチェコですが,魚の伝統料理もあります.特に南の方ではマスの養殖が盛んだそう。ヨーロッパ最古の鱒場は、リトミシュル近くのネドシンのロウチュナ川沿いにヴァック家によって設立されました。歴史的資料によると、製粉業者カスパール・ヴァチェクがザルツブルクからマスの卵を注文し、初めて孵化させたという。
1866年から1867年にかけての冬の間、彼は最初の株を繁殖させることに成功し、それを流水の中に植えたとされています。
②ヴェプショヴァー(ローストポーク)(Vepřová)
典型的なチェコ料理の1つとして、酢キャベツ(ザワークラウト)とクネドリーキを添えたローストポーク(ヴェプショヴァー・ペチェニェ)が挙げられる。ローストポークと付け合せの組み合わせはチェコ料理の基本形の一つであり、素材を牛肉、鶏肉、鯉のぶつ切りなど、調理法をソテーやグリルに、付け合せのクネドリーキを茹でたジャガイモなど、料理を構成する要素を変えることで新たな一品料理が誕生する。
③ウトペネッツ(ソーセージのマリネ)(Utopenec)
チェコのビアホールの定番おつまみ「ウトペネツ」。太いソーセージに香味野菜を詰めて漬け込むマリネです。ウトペネツの名前の起源は諸説あり、チェコのベロウン地方でホスポダと水車小屋を営んでいたシャマーネクという親方がそれを考案し、初めて客に振る舞ったのだそうで、ある日シャマーネクが水車を修理していた際にあやまって溺死したことを常連客が悼んで、彼の発明したこの珍味を「Utopenec(水死体)」と名付けた。という説も有力。
④スヴィチュコヴァー(牛サーロインのクリームソース煮)Svíčková na smetaně
スヴィチコヴァーはチェコ料理の代表格。飲み物は香りの高い白ワインが良く合います。結婚式やクリスマスのディナーに出される晴れの日のメニューです。ビーフに根菜のパセリ、セロリ、ニンジンのピュレーをベースにしたクリームソースがたっぷりと敷かれ、付け合わせはクネードリキです。レモンスライスにホイップクリームを絞り、クランベリーのソースで彩るのが正統派です。
<クネドリーキ>
クネドリーキとは世界的に見ても非常に珍しい、チェコ特有の「茹でパン」の種類で、チェコ料理と共に食べられる伝統的な食事パンです。クネドリーキは中まで火が通る為には20分ほど茹でる必要があり、ゆで上がったクネドリーキは非常にやわらかい事からナイフなどは用いらず、糸で周囲を巻いて絞る事によって適当な大きさにカットします。また、付け合わせではない食べ方としてはハチミツなどをかけて甘くして食べたり、生地にイチゴなどのフルーツを刻んで混ぜて作る事によって甘みを強くしたものもあります。
⑤ウィンナーシュニッツェルSchnitzerl
薄くパン粉をまぶしてフライパンで揚げた子牛肉のカツレツにたっぷりのソースを添えて作るシュニッツェルの一種です。ウィーン料理の最も有名な料理の
1 つであり、オーストリアの国民料理の 1 つです。ヴィーナー・シュニッツェル(Wiener Schnitzel, ウィーンのカツレツ、もしくはウィーン風カツレツの意)は、北イタリアを起源として、15-16世紀ごろにウィーンに伝わったとされる。他の説によると、1857年にヨーゼフ・ラデツキー元帥により伝えられたとされる。
⑥ハルシュキ(じゃがいもニョッキ):Halušky
スロバキアで最も代表的な料理は?と聞かれれば、返ってくる答えは、このブリンゾベー・ハルシュキでしょう。ジャガイモをすりつぶし小さく丸めてパスタのように茹でたニョッキ(ハルシュキ)に、新鮮な羊のミルクで作った暖かいさらさらの生チーズ(ブリンザ)を絡め、そこにカリカリに焼いたベーコンを砕いてふりかけた料理です。ちなみに、「ブリンゾベー・ハルシュキ」は前菜にもメイン・ディッシュにもなります。またお酒のおつまみにも適当で、スロバキア特産の生ビールにも、そして種類が豊富な地酒の赤ワイン、白ワインにもぴったりと合います。
⑦グヤーシュ(ハンガリー風シチュー)Gulyásleves
本来グヤーシュには「パプリカとタマネギをラードや牛肉、ジャガイモでつくられる煮込み」または「野菜入りのグヤーシュスープ」といった意味があります。グヤーシュのグヤは牛の群れを指し、グヤーシュという単語そのものが牛飼いを意味する言葉です。このことからも想像できるように、牛飼いが外で農作業などをしながらボグラーチという金属製の大鍋で牛肉やパプリカ、タマネギ、ジャガイモなどを煮込んだ農夫の料理がルーツとされています。現在、グヤーシュは「肉のパプリカ煮込み」を総称する単語に変化しているので必ずしも牛肉でなくても良いともされ、ペルケルトと呼ばれることがあったり、サワークリームを加えるとパプリカ-シュと呼ばれたり、地域や材料によっても呼び名が変わったりと曖昧なことも多いようです。
⑧トゥルトゥット・パプリカ(パプリカの肉詰め)Töltött paprika
パプリカにひき肉や玉ねぎ、ごはんを詰めて煮込む料理です。トマトソースを使うため、ひき肉のコクとソースの酸味が相まって絶品です。
⑨ハラースレー(魚のぶつ切りスープ)(Halászlé)
ハラースレーは、パプリカベースのスパイシーな魚のスープである。ハンガリーの国民食の1つである。明るい赤色で、大量のパプリカとコイや数種の川魚を用いて作る。パンノニア平原の特にドナウ川やティサ川地域が発祥である。ドイツのドナウ・シュヴァーベン人やその子孫にはカープフンズッペ(Karpfensuppe)として知られ、よく食べられている料理である。クロアチアでは、スラヴォニア地域とバラニャ県で良く食べられる。
⑩『食べられる国宝』、マンガリッツァ豚のステーキ(Mangalica)
ハンガリー固有の希少な豚で、1991年には絶滅の危機に瀕するも、ハンガリーで国をあげた保護策によって絶滅の危機を免れ、2004年にはハンガリーの国宝に指定されました。
現在は5万頭程度まで回復しています。全身が羊のような毛で覆われているため、別名「ウーリーピッグ(毛むくじゃらの豚)」とも呼ばれている。毛の色によって、金(ブロンド)、赤(レッド)、黒(ブラック)と3種類に分類することができ、黒い鼻の淵、口元、蹄を持っているのが特徴である。
(11)ハンガリー名物のフォアグラ
Hízott libamáj ( リバマーィ=ガチョウの肥大した肝臓 )
ハンガリーでは昔からガチョウの飼育が盛んであり、ドナウ川西岸(ドゥナーントゥール地方)が主産地で、本場フランスの次いでフォアグラの生産量が多いことでも有名です。フランス産のフォアグラはカナール(カモ)が中心ですが、ハンガリー産はオア(ガチョウ)がほとんどです。
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