◇ラエコヤ広場(Raekoja plats)
ラエコヤ広場(旧市庁舎広場)はタリンの旧市庁舎の前にあり、ラエコヤとは市庁舎を意味しています。この辺りではデンマーク王がトームペアに城を築く以前から、スカンジナビアの商人たちが市を立てていました。それ以来、1896年まで市場として機能し、この広場を中心として町が広がっていきました。ラエコヤ広場の中央にある丸い石からは、タリン旧市街の主要な塔(旧市庁舎、聖ニコラス教会、アレクサンドル・ネフスキー大聖堂、聖マリア大聖堂、聖オラフ教会)を全て見ることができます。
市庁舎(Tallinna raekoda):ラエコヤ広場の南側に位置する旧市庁舎は、北欧に現存する最古のゴシック建築と言われています。この場所は1322年に宗教法廷として使われた記録があり、1363年には劇場として使われています。1372に市庁舎ができ、1404年に現在の石灰岩のゴシック建築が建てられました。
尖塔は、1781年に取り付けられたバロック様式です。その高さは65メートル、先っぽには中世の衛兵の姿をした風見鶏のような像があります。
1530年に作られたタリンのシンボル、「風見トーマスおじいさん」(Vana Toomas)です。オリジナルは1944年のソ連軍の攻撃で被害を受け、今は市庁舎の中に展示されています。そのため、現在塔の上にあるのはレプリカです。
赤い屋根の下から飛び出している雨樋は、ドラゴンの装飾になっています。
旧市庁舎の内部は、現在は迎賓館やコンサートホールになっていますが、見学もできます。国賓などを迎える「市民の間」、ハンザ都市時代に市民たちが自治を行い、法廷としても使われた「議会の間」があり、各時代の市民のファッション、ヴィル門のかつての姿の模型などが展示されています。夏の間は塔の上にも登ることができます。
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