レドニツェ城



レドニツェ城」(Zamek Lednice)

レドニツェ城は13世紀の創建とされ、15世紀にゴシック様式からルネサンス様式に建て替えられ、17世紀にバロック様式、19世紀にゴシック・リバイバル様式やアンピール様式(帝政様式。古代ローマやエジプトを模したナポレオン時代の新古典主義様式)で改築された。建築家ヨハン・ベルンハルト・フィッシャーによるバロック様式の乗馬学校(現・多目的センター)や、イジー・ウィンゲルミュラーによるゴシック・リバイバル様式の聖ヤコブ長老教会、鉄とガラスのモダニズム建築である全長92mの温室パーム・ハウスをはじめ、数多くの建物を有している。城の南には整然と区画されたバロック様式の平面幾何学式庭園(フランス式庭園)であるザーメツカー庭園が広がり、城の北には自然をそのまま活かしたザーメツカー公園が展開している。公園は要所に風情ある建造物を配することで景観を引き立てており、チェコ唯一のムーア建築(イベリア半島のイスラム建築。正確にはムーア・リバイバル様式)といわれる高さ62mのミナレットや、グリーク・リバイバルやローマン・リバイバル様式で築かれた水道橋や狩猟館、中世の城跡から持ち込んだ建材を使ってあえて廃墟として建設したヤヌフ城などがたたずんでいる。


   


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