【世界遺産】プランタン-モレトゥスの家屋-工房-博物館複合体
(Plantin-Moretus House)
「ルネサンス三大発明」といわれている羅針盤、火薬、活版印刷のうち、活版印刷業は15世紀後半にはヨーロッパ中に普及しました。その中でもベルギーのアントワープは、ヴェネツィアやパリと並んでヨーロッパの三大印刷として繁栄した街。
1555年にフランス出身の出版業者クリストフ・プランタンが印刷工房「オフィキナ・プランティニアナ」を建てたことから始まり、多くの出版物を世に送りました。その精巧さから、プランタンの印刷工房であるオフィキナ・プランティニアナとその街、アントワープは一躍ヨーロッパ中に知れ渡るほど有名になります。彼の死後も、1867年まで出版事業を継続して伝統を守り続けました。
その後オフィキナ・プランティニアナは、印刷博物館として公開され、世界最古の印刷機などの設備や、当時の印刷・製本の工程の展示などが評価されて2005年に世界遺産に登録されました。所蔵品はその貴重さだけでなく、印刷博物館として世界最大の規模を誇る点なども特徴の一つとして挙げられます。また「プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館複合体」は単体として世界で初めて世界遺産に登録された博物館物件としても有名となっています。
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