第22番札所
・住所:秩父市大字寺尾3595
・山号・院号・寺号:華台山 童子堂(かたいさん どうじどう)
・ご詠歌:極楽を ここで見つけて わらわ堂 後の世までも たのもしきかな
・三千女奉納額:讃州の人、化犬となる
当山は昔、この奥にあって花台山といっていたが、延喜十五年(915)疱瘡が流行した時、観音の託宣によって当所に移したところ、童子たちの疱瘡がすぐに治った。その後も童子の病を祈ると治らない者はいなかったので、童子堂といった。
昔、讃岐に富裕な農家があったが、ものおしみをする者であった。ある時、飢えた行脚の僧が来て、食を求めたが少しも施さず、僧が糠があるのを見て求めても与えなかった。僧はやむを得ず一升(ひとます)のみを得て、門前の犬の器に入れて犬を呼んだところ、この家で寵愛している息子は、犬のような声を発して走ってきて、これを食べているうちに犬のような顔になった。父母は驚いて僧を拝み、罪を悔いるので、僧はその因果を示して、この童子堂に祈りなさいと教えて去った。これによってその父は、この犬を牽いて、四国、西国、坂東の霊場を順拝して秩父に至り、当寺に詣でて現世の贖罪を祈念したところ、二十一日を経て元の姿に戻ったのは、不思議の霊験である。
・由来:秩父札所22番寺童子堂の由来は、大昔、子供の間に天然痘が大流行したとき、山奥の華臺山から観世音を勧請し祈祷したところ、疫病はぴたりと治まったといいます。以来子供の病気一切に霊験あらたかだというのでこう呼ぶようになったと言われています。秩父札所22番の仁王門は単層茅葺で、門の両袖に仁王像が安置されています。観音堂は三間四面、方形瓦葺きでめぐりの勾蘭つきの浜縁も、前面を下げて上がりやすいよう工夫されています。正面唐戸の風神、雷神、迦陵頻伽(極楽浄土にいる霊鳥)の図柄彫刻が人目を引く。秩父札所22番は昔、讃岐国の欲深い人が旅僧が一食の布施を願ったら与えずののしった。するとこの人の息子が犬の姿に変わった。びっくりしたが許してもらえずこの子を連れて西国、坂東、秩父巡礼をしてここまで来たら元の姿になったという話があります。(秩父札所巡りHPより)
・雑感:ここは彫刻が立派なのと、仁王門にある童子仁王が見ものです。子供の病気平癒に効くことから童子堂と呼ばれているそうです。
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