第16番札所 西光寺



第16番札所
・住所:秩父市中村町4-8-21
・山号・院号・寺号:無量山 西光寺(むりょうさん さいこうじ)
・ご詠歌:さいこうじ ちかいを人に 尋ねれば ついのすみかは 西とこそきけ

・三千女奉納額:「圓比丘」當寺の住僧圓比丘は、一夜月を感じ、見居るおり、草むらより、幽然と姿が現れ、私の冥福を祈ってほしい、と懇願し姿を消した幽魂の導きに依り、霊像来たりしが今の御本尊なり。
当寺の住僧圓比丘が、ある夜月を見ていたところ、不思議なことにあたりの草むらからゆっくりと老婆の姿をあらわし、「私は昔、優婆夷でしたが、貪欲甚重の報によって、阿鼻地獄に堕ち、それから様々に生まれかわり死にかわりましたが、その業はいまだに尽きません。私の子孫にしかじかの者がおりましたら、このことを彼等に告げて、私の菩提を弔わせてください。また、この寺へやがて霊験あらたかな観音の像を導きますので、どうかその像にむかって私の冥福を祈って、悪趣(地獄・餓鬼・畜生)から楽国(人界・天界)へ行けるようにしてください」と言い終わると、そのまま姿は消えてしまった。圓比丘は称名念仏を唱え、子孫の者にもそのことを告げて弔っていたところ、すぐに他方から観音の霊像が来たのは、この幽魂が導いたものであろう。今の本尊はこれである。

・由来:札所16番寺の無量山の額を掲げる山門をくぐると正面に本堂があります。秩父札所16番の堂の東側には前庭を囲むコの字形の回廊堂があります。中には四国八十八ヶ所霊場の本尊を模した木像が並んでおります。1783年浅間山大噴火により命を失った人や家畜の精霊菩提のため造営されたというが、これを拝めば四国遍路を果たしたと同じ功徳を得るといいます。この回廊堂に囲まれた中庭には二つの小さな堂があります。一つは四国八十八ヶ所に縁のある金比羅堂、もう一つが中に観音をまつる納札堂であります。今では札所中唯一となってしまったこの納札堂だが、その柱には無数の釘跡が残っていて、当時の殷賑ぶりが想像できます。札所を巡拝することを「札所を打つ」といいましたが、こうした行為から生まれた言葉であります。こんな話もあります。あるとき住職が月を眺めていると、老婆が現れて、「生前欲深だったので、死んでも苦しんでいる。ここへ観音様を導くからぜひ冥福を祈ってもらいたい。」といった。やがて千手観音像が到来したので、老婆の冥福を祈ったといいます。(秩父札所巡りHPより)

・雑感:15番からは少し歩きます。四国八十八か所の御砂踏や酒樽大黒とかが境内にあって面白い所です。





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