第12番札所
・住所:秩父市野坂2-12-25
・山号・院号・寺号:仏道山 野坂寺(ぶつどうさん のさかじ)
・ご詠歌:老いの身に くるしきものは 野坂寺 今おもいしれ 後のよのみち
・三千女奉納額:「仏道山野坂寺」この地にて甲斐の商人山賊に襲われた。守り袋の観音像から光が出て山賊の目を射った。以来山賊たちは仏道に精進するようになったと云う。 昔、甲斐の国のある商人が、この場所を通りかかった時、山賊が五、六人現れ、着物などを剥いだ上、後に足がつかないよう捕らえて、斬り殺そうとした。商人はとても命が助からないと思い、ただ一心に「南無観世音」と唱えたところ、肌につけていたお守りの中から光明が雷のように輝き、山賊たちは眼を射られて開くことができなくなった。これによって、すぐに盗んだものを返して侘びたところ、眼が開くようになった。三、四人は逃げ去ったが、山賊のかしらは、仏罰にあたることを恐れて、すぐに遁世してここに住んでいた。そのうち商人が故郷から聖徳太子のお作りになった観音の像を持ってきたので、共に力を合わせて、この場所に堂を建てた。今の本尊は、すなわちこの像である。
・由来:秩父札所12番寺の桜並木の参道の正面100mほど前方に城門を思わせる黒塗りの楼門が見えます。明治末期の火災で寺は焼失してしまったが、幸いに山門だけは残りました。入母屋二重垂木の八脚門で、左右に火灯窓(花頭窓)を配し、自然木の丸太を柱として上層・橡・勾欄をまわした簡潔で重厚なところは禅寺に似つかわしい風格を保つ。楼上には阿弥陀・釈迦像・十三仏像が安置され、階下両脇には十王をまつっております。秩父札所12番の本堂は六間四面で、内陣にまつられている本尊は、一木造りの藤原時代の作と言われている聖観世音で、優しい顔立ちをした豊麗な美人を思わせるような立像であります。昔、甲斐の国の絹商人がここを通りかかったとき、山賊に襲われもはや叶わぬ命と一心に南無観世音を唱え続けた。すると肌のお守りが光明雷のごとく輝き、賊どもは眼を射られて逃げ去った。観音の功徳に感泣、後にこの地に堂宇を建て、観世音を勧請してまつったのが秩父札所12番寺の草創だと言われております。(秩父札所巡りHPより)
・雑感:巡礼道を辿って行き、西武線を潜って直ぐの処にあります。ここは山門が立派でした。山門内には十牛観音とかが飾ってあります。
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