第9番札所 明智寺



第9番札所
・住所:秩父郡横瀬町大字横瀬2160
・山号・院号・寺号:明星山 明智寺(みょうじょうさん あけちでら)
・ご詠歌:めぐり来て その名を聞けば あけち寺 心の月は 雲らざるらん
・三千女奉納額:「横瀬の兵衛」孝行息子が盲目の母を連れてお堂にて経を唱えると明け星とび出し母の眼が開く。
天正(1573~92)の頃、横瀬の里に兵衛という子供がいた。家は貧しく盲目の母がいたが、養う術もなくこの寺の林に来て木の実を拾い糧としていた。ある日、兵衛が木の実を拾い居たところ、老僧が来て「母の病を癒そうと思うならば、この偈文を唱えさせなさい」と、「無垢清浄光 恵日破諸闇」の二句を授けたので、兵衛は有り難く思い、その文を母に教え、その日のうちにこの観音堂に参籠して終夜祈願をした。すると、明け方になって内陣より明るい星が飛び出し、母の頭頂を照らすやいなや眼がたちどころに開いた。母子はともに驚きかつ喜んで、本尊を篤く拝みながら帰ると、すぐにこのことが人々に知れた。領主は兵衛の孝行心に感じ入り、兵衛は田畑を賜った。またこの本尊の利益を後の世にしらしめようと、その時より明星山と名付けられたのは、不思議な霊験である。

・由来:秩父札所9番寺の元の観音堂は、1881年(明治14年)に落雷のため焼失し、その後建造されたものは、間口4間、奥行3間のこじんまりしたものでした。しかし、平成2年3月に、新しく建立された新観音堂は、二間六面の六角堂形式の美麗なもので、ここに御本尊をまつるとともに、従来の建物も新しく造りかえられました。秩父札所9番の縁起によれば、昔この村に親孝行な少年がいました。盲目の母の眼を開かせようと、日夜老母の手を引いて観音様にお詣りしていました。ある日のこと、老僧が現れて、この母子の健気な姿を大いに哀れみ、母に眼を救いたければ観音経の「無垢清浄光・慧日破諸闇」の二句を唱えるよう論すとそのまま姿を消してしまった。母子は、堂にこもって、一心に観音経の二句を唱えつづけていると明け方、内陣から明るい星が光りまたたき二人を照らした。そのとたん母の眼が一瞬のうちに開いて、暗黒の世界から解放されたといいます。(秩父札所巡りHPより)

・雑感:山門無し。いきなり境内に入ります。三千女奉納額はお堂に飾ってあり、堂内撮影禁止の張り紙がありますが、本尊さんにお願いし、一枚撮らせていただきました。





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