第8番札所
・住所:秩父郡横瀬町大字横瀬598
・山号・院号・寺号:清泰山 西善寺(せいたいざん さいぜんじ)
・ご詠歌:ただたのめ まことのときは さいぜんじ きたりむかえん みだの三尊
・三千女奉納額:「唄念仏」むかし兵乱があった後、観音菩薩が旅の僧に化身して現れ、里人に寺の詠歌を訊ねた。里人は大きい声で節をつけて面白く歌って見せると、旅の僧はそれを称賛し、その歌が世に平和を導くだろうと告げて消えた。 この寺の本尊は恵心僧都の作で、また、阿弥陀三尊像もある。今は昔のこととなってしまったが、兵乱がしばしばおこって、神社仏閣も廃墟となってしまった時、一人の旅の僧が来て、里人に、「この寺の詠歌は何というのですか」と聞いた。里人はとりあえず大きい声で節をつけて唄い、終わってから、「このように面白く昔は唄って順礼をしていたのです」と教えた。旅の僧は悦んで、「ああ、ありがたい。その順礼の歌は他より優れているので、忘れないでください。すぐに兵乱も鎮まって平和が戻り、永く一切衆生をことごとく成仏させる教えがおこるでしょう」と言い残して消えてしまわれたのは、観音菩薩の化身であったのである。それから間もなく平和な世の中になって栄えたのは、不思議な霊験である。
・由来:秩父札所8番寺へ入ると、本堂前のコミネモミジの古木に圧倒されます。1950年に天然記念物として県の指定を受けたこの大樹は、天正年間に植えられたもので、樹齢500年という老木ですが樹勢は今も良く、幹の周囲3m、高さ10m、枝張り南北18m、東西20mという豪勢さです。本堂は、間口7間、奥行6間、軒唐破風の向拝を配した寄棟造りで、向拝から入ると方形の土間が切り込まれ、観音様が身近に感じられます。本中央に十一面観音を祀り、阿弥陀三尊仏が右側に安置されています。秩父札所8番の阿弥陀様は無限の幸せを、観音、勢至菩薩は人々をお助け下さります。当山でご祈祷した肌着を着用すると、下の世話にならず長寿が保たれ安楽往生できるといいます。(秩父札所巡りHPより)
・雑感:コミネモミジがすごいです。紅葉したら相当綺麗でしょう。三千女奉納額は堂内のわかりづらい所に飾ってありました。
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