第4番札所
・住所:秩父市大字山田1803
・山号・院号・寺号:高谷山金昌寺(こうこくさんきんしょうじ)
・ご詠歌:あらたかに まいりておがむ かん世音 二世安楽と 誰も祈らん
・三千女奉納額:「荒木丹下」悪人荒木丹下を観世音菩薩が娘巡礼に身を変えて改心させ、大善人とならしめた不思議な霊験なり。 この場所に住む荒木丹下という者は、けちなうえに悪知恵がはたらき、因果の道理を知らなかったので、世にたよる人がいない身分の人に恵を与えず、ただ悪行ばかりをしていた。ある時一人の順礼が門前にたたずんで、何か恵んでくれるよう頼んできたが、「うるさい、わたしの昼寝を妨げたな。では、施しを与えてやろうではないか」と表に出てきて、順礼のもっていた柄杓を奪い取り、「わたしの施しはこれだ」といって打ち叩いた。順礼は、怒りもせず、「施しがないのならば言葉だけで済むものを、ひとかどのものでない者をこのように打ち叩くとは情けない」と言った。すると丹下はますます怒って、「そもそも我が国は神の国であって、一粒の米すら神の宝であるのを仏徒の者になぜ施さなければならないのだ。さっさと立ち去れ」と攻めた。すると順礼は、「間違ったことを言わないでください。人は神からの授かりものであって、私もそのうちに入るのに、それほどまでに神を尊ぶ者が、私を打ち叩くいわれはない。天子は民の父母ではないのですか。施しを受けなければ、私は飢え死にしてしまう。仏は自他平等を説いていらっしゃいます」と言った。それからいちいち理を詰めていったところ、丹下は言葉をかえすこともなく発心し、この観世音を深く信じて大善人となったのは不思議の霊験である。
・由来:秩父札所4番寺に着くと目の前に二階造りの仁王門が現れます。山門の両側には、木造りでは札所一番の大きさを誇る身の丈7尺の仁王が力強い形相で人々を射竦めています。口を大きく開いた呵形の金剛、ぐっと口を結んだ吽形の力士。左右の柱に2mほどの大草鞋がかけられています。秩父札所4番の仁王は健脚の神として尊信されてきたところから草鞋の奉納となったと言われております。金昌寺は石仏の寺として有名であります。1300余体で、その形態は羅漢、観音、地蔵、不動、十三仏などさまざまであります。秩父札所4番の寺に石仏が多いのは、1624年住職古仙登嶽和尚が、寺院興隆のため石造千体仏建立を発願し江戸を中心とする各地を巡り寄進をつのり、7年の歳月をかけて成就したものだといいます。(秩父札所巡りHPより)
・雑感:とってもいい雰囲気のお寺です。当日訪問した1~5番の中では一番見栄えがします。写真載せませんが山門の細工とかもすごいです。
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