第9番札所 慈光寺



第9番札所
・住所:埼玉県比企郡ときがわ町大字西平386
・山号・院号・寺号:都幾山 慈光寺(ときさん じこうじ)
・通称:
・真言:オン バザラ タラマ キリク
・ご詠歌:聞くからに 大慈大悲の 慈光寺 誓いも共に 深きいわどの

・由緒等:九十六世信海が書きました寺伝『都幾山慈光寺実録』によりますと、天武天皇の二年(六七三年)癸酉、僧慈訓が当山に登り慈光老翁の委嘱を受け、千手観音堂を建て、観音霊場として開基しました。その頃、役小角が伊豆の国に配流となり、関東を歴遊して当山に至り、西蔵坊を設け修験道場としました。
 奈良時代になりまして、唐より波濤を越えて来朝しました鑑真和上の高弟、釈道忠によって、慈光寺は創建されました。道忠は、仏法を広めるため東国を巡錫しましたが、徳望篤く利生に努めましたので、民衆より広恵菩薩と敬称されました。道忠は、当山に仏像を建て、一尺六丈の釈迦如来像を安置し、一山学生修学の大講堂としました。
 鎌倉幕府を開いた源頼朝は、当寺に崇敬の念篤く、文治五年(千百八十九年)奥州の藤原泰衡追討に際し、戦勝祈願のため愛染明王像を当山に贈りました。また、寺領として千二百町歩を寄進した建久二年(千百九十一年)の源頼朝寄進状が、今に残っています。このためでしょうか、華麗優婉な装飾経として有名な国宝「慈光寺経」がもたらされて伝来しております。これは、後鳥羽上皇を筆頭とする藤原兼実一門が結縁のため書写した「法華経」の一品経であります。(慈光寺HPより)

・雑感:坂東第九番の他、関東百八地蔵の第十四番、関東九十一薬師霊場の第三十三番札所でもあります。国宝の法華経「慈光寺経」があるほか、文化財の宝庫として有名。また外陣上に飾られている白馬は左甚五郎の作と言われています。ちなみにこの馬は初めは本堂に置いていたのですが、夜な夜なぬらの畑を荒らして野菜を食べてしまうので、天井からつるしたところ、被害が出なくなったとの逸話が残っています。





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