所在地:京都府福知山市多保市1077
アクセス:JR福知山駅〜タクシー
様式・作庭: 池泉鑑賞庭園
文化財:
松に挟まれた細い参道を抜け、三門をくぐると、視界の右側に庭が開ける。庭の向こうに「大池」が広がり、対岸には小高い山々が控え、池とともに庭を構成する。波状に整地した玉砂利で、よどみなく流れる川を表し、来訪者の安らかな心を願うという。 「対岸と境内を隔てる大池が、俗世と修養の場を分ける境界となるよう、ここに庭を造ったのでしょう」と大山義朗住職(63)。
福知山市の東南端にある善光寺は811(弘仁2)年、弘法大師によって現在地の北西約2キロの長田村に開基されたと伝えられる。1579(天正7)年、光秀の丹波攻めの際に兵火で消失した後、現在の場所に再建され、曹洞宗の禅寺となった。
大池は、農業用のため池として使われるとともに、庭の借景としても活用されたのでは、という。 周囲約850メートルの大池の中ほどには、1本のマルバヤナギが浮かぶ。高さ8メートル、根元の幹周り5メートル、枝の張り出し直径14メートルほどの木で、一昨年、市の天然記念物に指定された。樹齢は定かではないが、この木を題材にした江戸中期(18世紀半ば)の絵が残っている。
江戸後期の同寺中興の祖・蘭丈和尚と、親交が深かった当時の福知山城主も同寺をたびたび訪れたといい、大山住職は「寺の庭から、水面に映る中秋の名月やヤナギを楽しんだのかも知れませんね」と話す。
現在は、対岸に舞鶴若狭自動車道が走り、少し騒がしくなったが、周辺にはまだまだ田園の姿が残る。今年、30年ほど前から姿を消していた水草のヒシも、大池に復活した。来年の夏には白い花や青々とした葉が、大池の庭を飾るのだろう。(探訪京滋の庭HPより)
私的満足度「★」:タクシーでの訪問ですが軽く5000円は突破しました。その割には今ひとつの出来でしたかね。旧芦田邸が傍に無ければちょいとがっかりでしたかね。
|