26京都府 光明寺 信楽庭

フレーム

住所:京都府長岡京市粟生西条ノ内26-1
アクセス:阪急長岡天神駅〜バス
様式・作庭:
文化財:

 「頬(ほお)焼けの釈迦(しゃか)」をまつる釈迦堂の廊下に立ち、勅使門に目を向けると、白砂に大小18個の岩を配した庭が広がる。「信しん楽ぎょう庭」は、紅葉の名所として知られる同寺にあって、真夏のせみ時雨さえも遠い。静ひつな空間は、時間がたつのを忘れさせてしまうかのようだ。信楽は「心から信じて願えば、必ず救う」という、無量寿経の「設我得仏、十方衆生、至心信楽、…」に由来する。寺の寺宝に「二河白道図」がある。法然上人の悟りの師匠とされる中国の善導大師が説いた浄土信仰への道を示す絵図で、中央に極楽と現世を結ぶ1本の細い道が描かれている。その両側には、火と水の二つの河が渦巻いている。この二河は人間の怒りや憎しみ、どん欲や執着などのたとえという。
 かつては、同寺に掲げられていたが国指定の重要文化財になった後、東京国立博物館に寄託された。このため、その教えを目に見える形として伝えようと、昭和30年代に庭が設けられた。 左手奥の三つの大岩は阿弥陀(あみだ)如来と観音菩薩、勢至菩薩にたとえられ、彼岸で救いの手を差し伸べている。手前の小岩がせめぎ合う二つの河を前に、現世で迷う私たち。釈迦堂の前にあることで、一歩を踏み出せるよう、釈迦が後押しをしてくれるという。
 波や渦がくっきりと形作られた白砂の庭は、修行僧の手によって整えられる。1人で2時間ほどもかかるという。時には一人静かに、庭に向き合いに来る参拝者もいる。「この庭は仏教の教えそのもの。言葉はすべてを伝えない。形を目にすることで、その人なりの理解で教えに近づいてもらえれば」と伊藤隆泰・本山部長は語る。(京都新聞HPより)

私的満足度「★★」:「2009年秋JR東海そうだ京都に行こう」のテーマ寺となりました。おかげで大混雑。でも良い所でした。


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