所在地:京都府福知山市奥野部 577
アクセス:JR福知山駅〜タクシー
様式・作庭:枯山水、重森完途
文化財:
彼岸には、「大」の字の送り火で彩られる姫髪山。代々の福知山城主は領地を一望できるこの山を訪れ、春はサクラ、秋は紅葉、冬は雪見を楽しんだと伝えられる。今も、ふもとにある長安寺は「もみじ寺」として知られ、紅葉の時期には多くの人でにぎわう。柔和な顔をした西国三十三札所の観音がまつられた道を抜けると、市内で最も古い山門の奥に庭園が見える。
庭園の中央を参道が横切り、本堂のある西側を現世、東側を悟りや理想の世界である彼岸に見立てる。 コケや茶の葉で、人間が善悪の行いによっておもむく六道を模した6つの島。六道と、その苦しみを乗り越えてたどり着く4つの世界を表した10本の松。祈り、悟りを第一義に置く禅宗の庭園らしく、簡素な中にも宇宙が表現されている。
長安寺は約1400年前、聖徳太子の弟である麻呂子親王が、大江山に住む三鬼を征伐する際、必勝を祈願して彫った薬師如来像をまつったのが始まりとされる。幾度となく火災に見舞われたが、そのたびに再建。庭園は1979年、前住職の正木義完さん(70)が、参拝者により神仏に親しんでもらおう、とそれまで広場だった所を利用、松尾大社の庭などを手がけた作庭家の故重森完途氏に依頼して造った。
庭園内の島などには薬師如来に祈願する時にそなえる49本のろうそくになぞらえ、49石が配置されている。静かな本堂から庭園を見ると、現世を通して、向こうの彼岸に3組の巨石が正面に見える。中央が薬師如来、左右に日光、月光菩薩が並ぶ。正木さんは「今はつらくても、彼岸はすぐそこに見えているから、がんばろうと思える」という。(探訪京滋の庭HPより)
私的満足度「★★」:ここは福知山一の紅葉の名所なのでしょうか、凄い人出です。高価な一眼レフを持ったおやじが大量に闊歩しています。確かに紅葉も見事、お庭もなかなかのものでした。タクシーを待たせていなければ、もう少しゆっくりと散策したかったところでした。
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